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Usagi―妹恋慕
第5章 背徳の中の本能
俺の中にはもう迷いはなかった
妹が女として兄の俺を…
俺を男として求めてくる
男としての俺は
ただ本能に負けただけ
ただそれだけの事…
背徳行為だとわかっていても
本能を押さえる事なんか
今の俺にはもう無理なんだ…
一度だけなら…
一度だけなら過ちですむ
きっと自己嫌悪に陥るだろう
だけど…
一時の事
俺は自分勝手な理論武装をして妹を待った
落ち着かない気持ちを
隠れて吸っていた煙草で
誤魔化しながら…
妹が部屋に入る音…
俺は妙な自信を持ち
漫画を読みながら
ベッドで寝転ぶ
来るな…
来い…
来るな…
早く…来い…
活字を目で追いながら
ほんの少し残された背徳心からなのか…
迷いなのか…
いや…
俺は楽しんでいたんだ
妹を抱くであろう自分を…
妹を…汚そうとする
男の本能剥き出しの自分を…