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だって可愛いから。
第1章 エレベーター
「…ハァ…止めたよ?お礼は?」
「あ…ありがっ…ありがとうございます…」
きょうすけは身体中の力を抜いて、深呼吸を繰り返した。
天を仰ぐほど上を向き、自分が初めて体験した恐ろしいほどの快感を思い出していた。
「死んじゃうよ…こんなの…」
ボソッとつぶやいたきょうすけの頬に、冷たいペットボトルが押し当てられた。
「水だけど。」
樹はバスタオルを巻いて、冷蔵庫から持ってきてくれていたのだ。
「あ…すいません…」
蓋を開けて水を口に含むと、自分が乾いていたことを思い知らされた。喉を鳴らしながら半分ほどを飲み干してしまったからだ。
「…は!ご馳走様です。……えと……」
結局どうしたら良いかわからず、どもった後にまたペットボトルに口をつけてごまかしていた。
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