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微かな光
第3章 勝彦の決意
お皿の中には目玉焼き、ロールパン、ウインナーが2本入っていた
お腹は空いているが、死のうと覚悟を決めているのに食べるのは違う気がした
勝彦の存在を思い出し、慌てて室内を探した
2LDKの造りらしく、リビングを挟んでもう一つ部屋がある
ノックをするべきか一瞬迷ったが、手の方が早く、扉を開けた
眼鏡を掛けたまるで別人の勝彦が真剣な眼差しで3台のデスクトップパソコンの前で鮮やかなキーボード裁きで仕事をしているようだった
明美はぽかんと見つめた
「なにしてるの?」
明美の声にようやく気づき、振り返った勝彦
いつの間に髪を切ったのだろう
短髪に整った勝彦は眼鏡の奥の瞳に確かな光を宿して自信に満ちた顔で明美を見た
「2日・・眠ってたんだよ」
「・・なんでいきてるの?」
明美は茫然と変わり果てた姿に近い勝彦に問う
「生きたくなったから」
「なにそれ・・?そんな軽い気持ちだったの」
「ちがうね」
「どういういみ?私をどうして殺してくれなかったの?」
「殺させない・・君に・・明美に会えたことを今なら神に感謝する」
「は?何の話?意味わかんない!?どうして私はいきてるの!?」
「死なせなかったから」
語義がどんどん荒れ、感情的になっていく自分を抑えきれずにかあっと熱い気持ちが涙となって溢れる
「明美に会って、あの時交わった事ですごい惜しくなった・・もっとこいつとこうしていたい・・そしたら行き詰まってた答えがスルスル解けていくみたいに頭に案がうかんできたんだ」
手のひらを見つめあの時感じた猛りを噛み締めている勝彦
確かに明美も、もっとこのままこうしていたいと思った
「でもそれは私には関係ない!私は死にたかったの!」
「もう死んだよ」
「は?」
お腹は空いているが、死のうと覚悟を決めているのに食べるのは違う気がした
勝彦の存在を思い出し、慌てて室内を探した
2LDKの造りらしく、リビングを挟んでもう一つ部屋がある
ノックをするべきか一瞬迷ったが、手の方が早く、扉を開けた
眼鏡を掛けたまるで別人の勝彦が真剣な眼差しで3台のデスクトップパソコンの前で鮮やかなキーボード裁きで仕事をしているようだった
明美はぽかんと見つめた
「なにしてるの?」
明美の声にようやく気づき、振り返った勝彦
いつの間に髪を切ったのだろう
短髪に整った勝彦は眼鏡の奥の瞳に確かな光を宿して自信に満ちた顔で明美を見た
「2日・・眠ってたんだよ」
「・・なんでいきてるの?」
明美は茫然と変わり果てた姿に近い勝彦に問う
「生きたくなったから」
「なにそれ・・?そんな軽い気持ちだったの」
「ちがうね」
「どういういみ?私をどうして殺してくれなかったの?」
「殺させない・・君に・・明美に会えたことを今なら神に感謝する」
「は?何の話?意味わかんない!?どうして私はいきてるの!?」
「死なせなかったから」
語義がどんどん荒れ、感情的になっていく自分を抑えきれずにかあっと熱い気持ちが涙となって溢れる
「明美に会って、あの時交わった事ですごい惜しくなった・・もっとこいつとこうしていたい・・そしたら行き詰まってた答えがスルスル解けていくみたいに頭に案がうかんできたんだ」
手のひらを見つめあの時感じた猛りを噛み締めている勝彦
確かに明美も、もっとこのままこうしていたいと思った
「でもそれは私には関係ない!私は死にたかったの!」
「もう死んだよ」
「は?」