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第1章 美しい女『雪』

雪と知り合って
1週間がたっていた。雪からはなんの
連絡もなかった。







『……ハア……』







撮影現場の休憩中、俺が深いため息を
つくと、



『…もしもし？
あのー、先輩？
ため息思いッキリ
漏れてるんですけど？』



俺の後輩カメラマンが
話しかけてきた。



『あ、ワリー
声に出てた？』



『思いッキリ(笑)』


『…そか。』



『なんか
あったんですか？』


俺は後輩の高木に、雪との事を話した。高木はイイ奴だし
信頼もしてる。







『……つまり……
恋に落ちたんですね？』







『……』







『ＮＯ知ってるなら先輩からかけてみたら
いーじゃないですか(笑)』







『……だって……振られるの
こえーんだよ……』






『……は？……
先輩がですか…？』






『なんだよ？
ソレ(笑)』



『……だって……
先輩ですよ？
社内一モテモテなのに
信じらんないって
ゆーか……』



『だって…ホントに綺麗な人なんだよ……』



『……ああ……
そんな綺麗な人なら俺も逢ってみたいっス♪』



『……だあめ……』






『えー、先輩の
ケチ。』



『ケチって、お前ね。笑っ』



『で、どーするん
ですか？』



『ンー、今日
かかってこなかったら
俺から電話する。』


『先輩なら
大丈夫ですって。
100人いたら、
100人恋に落ちます。』



『おま……
んな訳ねーから！』


『……イヤイヤ……ありますって！
俺も女だったら、
間違え無く先輩に、惚れてます♪』



『……ハハ……
そりゃどーも！』



『まあ、
頑張って下さい。』


『サンキュ♪』



その日の仕事を終え俺達は別れた。