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第1章 美しい女『雪』

マンションに帰り
リビングでくつろぎ、タバコを吸って
俺は一息入れていた。
時刻は12時を過ぎていた。







『フゥ～～～』







タバコの煙りの行方を
目で追いながら……


『…はあ……今日はもう
無理か……』



シャワーを浴びようと
した時、俺の
携帯が鳴った。
俺は慌てて
携帯を手にした。







『…もしもし…？』






『…もしもし…
あの遅くに
ごめんなさい。
あのお返事を。』



『……あ……ハイ、お願いします。』



『……本当に……
私でいいんですか…？』







『……え？……』







テッキリ振られると思った俺は、
聞きかえしていた。


『私なんかが、
貴方の彼女でホントに
いいの…？』







『……俺は……
貴女がいい……』







『私でよければ
よろしくお願いします。』



『……え……？
ホントに…？』



『……ええ……』



『……有難う……
こんな嬉しい事ないよ……
雪って
呼んでいいの…？』



『もちろん……』



『……じゃあ……
俺の事も涼って
呼んで…？』



『……はい……』



『……あと……
敬語やめてな…？』


『……はい……』



『ホラ…また。』



『あ、ホントだ。』


『今度は
俺から電話する……おやすみ…雪。』



『おやすみなさい。』



『……涼……
おやすみ……』



こうして俺と雪は
付き合う事になった。
俺の頬を
涙が伝った……