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~罪の天秤~
第9章 最後に下された制裁


節電のため電気は通っていない校舎はさっきと変わらず薄暗い。
違うのはあの研究室に向かって歩く度、甘い女の声が聞こえること。

「ん……あぁっ…タカシ……ぃっ…」

「雪菜さんやっと素直になったね。気持ちいいでしょ?」

「ん……んぅ……っ、気持ちいい…っ…」

口にされていた布はほどかれ、手首にだけ縄がされている。
逃亡されないようにか彼女の服はびりびりに破かれ床に散乱していた。

「もっと……ああっ……もっとしてよ…ぉっ」

「大丈夫。これからずーっと可愛がってあげるからね」

タカシくんの腰が前後に揺れ、彼女が気持ち良さそうにうねる。

彼女が冒した罪は彼女が制裁を受けなければいけない。
きっとこの結末が彼女への制裁なんだ。
タカシくんを弄んだ罪。
私を虐めた罪。
私と雄二を引き裂こうとした罪。

……じゃあ私は?
私は何の制裁を受ける?

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