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~罪の天秤~
第2章 人の彼氏を奪う罪
「どの部屋にする?」
「俺はどこでもいいよ」
時間差で入ったからだろう、部屋を選ぶパネルの前には誰もいなかった。
ラブホまでの通路は見事に一本道で他には別の場所に行けるようなドアも道もない。
つまり渡辺雪菜もこのホテルに入ったのは間違いないということだ。
適当にパネルを押し、部屋に入った。
小ぢんまりした部屋にでっかいベッドが狭そうに置かれている。
雄二は「ああああ~!」と叫ぶとそのベッドにダイブした。
「子どもか」
笑いながら隣に座る。
しばらく無言でいた雄二だったけど、大きな溜め息をつきながらごろんと仰向けになった。
「落ち着いた?」
「……全然落ち着かねえ…つうかさ、こんなあっさり浮気ってできるもんなのかな?」
「ん?自分のこと言ってんの?」
渡辺雪菜のことだと分かってはいるけど敢えて聞いた。
あくまで知らないふりを通さなきゃいけない。
「……違う。……彼女のこと。大学卒業したら結婚しようねーとか言ってたのにさあ……マジ立ち直れねえ…」
雄二と結婚ね……
それは多分本気だろう。
私と雄二が通う大学はそれなりにレベルが高いし、就職率もいい。
あの子の頭ならそういう計算は働きそうだ。
「俺はどこでもいいよ」
時間差で入ったからだろう、部屋を選ぶパネルの前には誰もいなかった。
ラブホまでの通路は見事に一本道で他には別の場所に行けるようなドアも道もない。
つまり渡辺雪菜もこのホテルに入ったのは間違いないということだ。
適当にパネルを押し、部屋に入った。
小ぢんまりした部屋にでっかいベッドが狭そうに置かれている。
雄二は「ああああ~!」と叫ぶとそのベッドにダイブした。
「子どもか」
笑いながら隣に座る。
しばらく無言でいた雄二だったけど、大きな溜め息をつきながらごろんと仰向けになった。
「落ち着いた?」
「……全然落ち着かねえ…つうかさ、こんなあっさり浮気ってできるもんなのかな?」
「ん?自分のこと言ってんの?」
渡辺雪菜のことだと分かってはいるけど敢えて聞いた。
あくまで知らないふりを通さなきゃいけない。
「……違う。……彼女のこと。大学卒業したら結婚しようねーとか言ってたのにさあ……マジ立ち直れねえ…」
雄二と結婚ね……
それは多分本気だろう。
私と雄二が通う大学はそれなりにレベルが高いし、就職率もいい。
あの子の頭ならそういう計算は働きそうだ。