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~罪の天秤~
第4章 人の彼氏を誘う罪
夜7時。
大学に一番近い居酒屋で合コンは始まった。
私の座っている位置は田中雅也の斜め前。
我ながらいいポジションに座ってると思う。
「田中くんは何でそんなに合コンに行ってるの?彼女さんいるんでしょ?」
田中雅也は見るからにちゃらそうで、聞くまでもない気はした。
人は見た目で判断しちゃいけないっていうけれど、髪型や服装だけじゃない、女の子馴れした雰囲気や言葉や仕草はどうやったって滲み出る。
雄二とは正反対のタイプだな。
一瞬、そんな風に考えた自分に慌てて頭を横に振った。
せっかく復讐のチャンスが目の前にいるっていうのに、私ってば何考えてんだか。
今はこいつを落とすこと。
それだけに集中しろ!
「んーそうだなぁ、その質問よくされるんだけどさ、答えを言っても多分納得しないと思うよ?」
営業スマイルを携えて田中雅也はそう私に言った。
よく聞かれるのは本当なんだろう。
ちょっとめんどくさそうにしている。
「き、聞いてみてもいい?」
後のこともあるので機嫌を損なわないようにおそるおそる聞くと、田中雅也はふっ、と笑った。
自分のかっこよさを十分に理解してる人だと、その笑い方を見て思った。
好きなタイプではないけれどカッコいい。
大学に一番近い居酒屋で合コンは始まった。
私の座っている位置は田中雅也の斜め前。
我ながらいいポジションに座ってると思う。
「田中くんは何でそんなに合コンに行ってるの?彼女さんいるんでしょ?」
田中雅也は見るからにちゃらそうで、聞くまでもない気はした。
人は見た目で判断しちゃいけないっていうけれど、髪型や服装だけじゃない、女の子馴れした雰囲気や言葉や仕草はどうやったって滲み出る。
雄二とは正反対のタイプだな。
一瞬、そんな風に考えた自分に慌てて頭を横に振った。
せっかく復讐のチャンスが目の前にいるっていうのに、私ってば何考えてんだか。
今はこいつを落とすこと。
それだけに集中しろ!
「んーそうだなぁ、その質問よくされるんだけどさ、答えを言っても多分納得しないと思うよ?」
営業スマイルを携えて田中雅也はそう私に言った。
よく聞かれるのは本当なんだろう。
ちょっとめんどくさそうにしている。
「き、聞いてみてもいい?」
後のこともあるので機嫌を損なわないようにおそるおそる聞くと、田中雅也はふっ、と笑った。
自分のかっこよさを十分に理解してる人だと、その笑い方を見て思った。
好きなタイプではないけれどカッコいい。