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~罪の天秤~
第4章 人の彼氏を誘う罪
「俺に何かできることある?」
「じゃあ……私と浮気して?」
絶対に無理だと思ったんだ。
話ぶりからして相当水島由梨のことを好きなのは分かったし。
あと、彼女から奪うことも無理だって分かったからせめて困らせてやりたくて。
だけど……田中くんはゆっくりと私を見ると「いいよ、それで君の気が済むなら」と言った。
どこまでこの人はお人好しなんだろう。
例え好きな人の為とは言え、普通好きでもない女と寝る?
まあ男だからその辺は割りきれるもんなのかな?
「じゃあ水島由梨と別れて私と付き合って」
「……ごめん、それは無理」
「だと思った」
期待もしてなかった。
ただ思うのは……
「女の趣味悪いね」
「ぶはっ!確かに!うん、俺もそう思う」
豪快に笑う田中くん。
飾ってない、作ってないその笑い方はかっこよくはないのかもしれないけれど、少年のようで可愛かった。
「俺と寝ることで君が少しでもスッキリするなら付き合うよ?」
「そうだなぁ…」
確かに私の気持ちの上では水島由梨の彼氏に浮気させたことは若干の優越感を与えるかもしれない。
だけどそれは一瞬のことだ。
結局彼女がそれを思い知らなければ何の意味もない。
「じゃあ……私と浮気して?」
絶対に無理だと思ったんだ。
話ぶりからして相当水島由梨のことを好きなのは分かったし。
あと、彼女から奪うことも無理だって分かったからせめて困らせてやりたくて。
だけど……田中くんはゆっくりと私を見ると「いいよ、それで君の気が済むなら」と言った。
どこまでこの人はお人好しなんだろう。
例え好きな人の為とは言え、普通好きでもない女と寝る?
まあ男だからその辺は割りきれるもんなのかな?
「じゃあ水島由梨と別れて私と付き合って」
「……ごめん、それは無理」
「だと思った」
期待もしてなかった。
ただ思うのは……
「女の趣味悪いね」
「ぶはっ!確かに!うん、俺もそう思う」
豪快に笑う田中くん。
飾ってない、作ってないその笑い方はかっこよくはないのかもしれないけれど、少年のようで可愛かった。
「俺と寝ることで君が少しでもスッキリするなら付き合うよ?」
「そうだなぁ…」
確かに私の気持ちの上では水島由梨の彼氏に浮気させたことは若干の優越感を与えるかもしれない。
だけどそれは一瞬のことだ。
結局彼女がそれを思い知らなければ何の意味もない。