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~罪の天秤~
第5章 私の犯した罪の罰
「雄二……あのね…」

私が雄二を呼んだその時だった。

こつん、と音が鳴った。

「ん?何か言った?」

「うん、その電話なんだけど…」

こつん。

気のせいじゃない。
何かが当たるような音がしてる。
どこから?
どこから聞こえてくる……?

「何か音しねえ?」

「……うん…」

雄二がきょろきょろと私の部屋を見渡した。
8畳、1Kのこの部屋から音がする場所を特定していく。

「窓ガラスか……?」

「や……雄二、見なくていいよ」

ベランダに続く掃き出し窓に近づく雄二の腕を掴んだ。
もう嫌な予感しかしない。

「相手が誰か知ってんのか…」

「ちゃんと確認したわけじゃないけど多分…」

「あのな、俺も一応男だぞ?女の子一人くらい守れるっつうの」

「や、違うの……雄二だからだめなんだってば!」

またこつん、と窓が鳴る。

「俺だから……って、もしかして…」

雄二の顔が変わるのが分かった。
今にも飛び出しそうな雄二を慌てて引き留める。



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