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~罪の天秤~
第6章 私は新たな罪を犯す
バイトは21時に終わり、私はそのままタカシくんの家に行くことにした。
彼も私と同じ一人暮らしらしいから特に気がねする必要もなさそうだ。
「俺バカだから聞くんすけど、そういうつもりで俺の部屋来るんですよね?」
私を見ずにタカシくんは歩きながら尋ねてきた。
「うん、そうだね」
「何で…俺なんすか?」
もちろん渡辺雪菜の浮気相手だからとは言えない。
私は歩いて帰るタカシくんに合わせて自転車を引きながら前に広がる暗闇を見た。
「何か、気になるから?」
「……何かってどういうことですか!?」
「だってあまりにもバカ過ぎて面白いんだもん」
「え、ツボったのそこっすか!?んー世の中わかんないですねー」
ひんやりとした空気の中を二人でバカなことを言いながらタカシくんの部屋に向かう。
躊躇いも迷いもない。
彼女を脅せるだけの何かをタカシくんから引き出さなきゃいけないから。
「着きました。ここですよ」
二階建てアパートの103号室。
外観は新しい、とは言いがたい建物だったけど中はリフォームされているのかそこそこ綺麗だった。
彼も私と同じ一人暮らしらしいから特に気がねする必要もなさそうだ。
「俺バカだから聞くんすけど、そういうつもりで俺の部屋来るんですよね?」
私を見ずにタカシくんは歩きながら尋ねてきた。
「うん、そうだね」
「何で…俺なんすか?」
もちろん渡辺雪菜の浮気相手だからとは言えない。
私は歩いて帰るタカシくんに合わせて自転車を引きながら前に広がる暗闇を見た。
「何か、気になるから?」
「……何かってどういうことですか!?」
「だってあまりにもバカ過ぎて面白いんだもん」
「え、ツボったのそこっすか!?んー世の中わかんないですねー」
ひんやりとした空気の中を二人でバカなことを言いながらタカシくんの部屋に向かう。
躊躇いも迷いもない。
彼女を脅せるだけの何かをタカシくんから引き出さなきゃいけないから。
「着きました。ここですよ」
二階建てアパートの103号室。
外観は新しい、とは言いがたい建物だったけど中はリフォームされているのかそこそこ綺麗だった。