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~罪の天秤~
第7章 重ねる罪の覚悟
「雄二、大丈夫?」

私の呼び掛けに雄二は私の首筋に頭を埋めた。
雄二の髪は短いからか首筋をチクチクと刺してくる。

「……大丈夫じゃねえ」

「何があったの?彼女とケンカでもしたの?もしかして私のせ……い」

後ろを振り向いた私と同時に雄二が顔を上げた。
初めて見る今にも泣きそうな、辛そうな表情。
何て声をかけたらいいか分からなくてただ見つめることしかできない。

雄二は私の手を引きベッドの上に押し倒した。
……まさかとは思うけど欲求不満?
そんなことを考えながら、もし雄二がそうなら迷わずエッチしようと思っていた。

今の私が雄二にしてあげれることなんてわずかだから……

「結構辛いな。もう気持ちがなくなった相手と向き合うのって」

上から私を見下ろし、雄二が呟く。
気持ちがない……それはもちろん彼女のことで、その言葉に心が喜んでいるのが分かる。
それは……私が雄二を好きだということの証明だった。

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