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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて
でも。
勤務表のシフトは陽輔が組んでいる訳ではない。
陽輔だって花火大会を楽しみにしていた訳で、
そんな陽輔の前であからさまにため息など付くことできはしない。
だから陽輔が仕事に出掛けたその後に、
勤務表を見ては、今週もダメだ、来週もダメだとカレンダーをチェックしてはため息をつく。
そんな日々の中、市報に挟まってきた地元の花火大会のチラシ。
開催日は水曜日――平日だった。
平日の花火大会は特にチェックはしていなかったけれど。
その花火大会の会場は歩いていける近さの場所である。
五時までの勤務である華子ならば、
仕事終わりですぐ帰宅すれば、なんとかなりそうだった。
―――ようちゃんの勤務の予定はどうだろう?