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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて
―――そういえば、去年は職場の同僚達と、仕事終わりに観にいったんだっけ。
勤務表では陽輔とは土日の休みは合わなかった。
でも、水曜日なら一緒に行けるかも!
そう思ったら現金なもので、
華子のシュンとした気持ちはなんだか上向きになってきる。
うきうきとした心持ちのまま、
見るたびに、そっとため息をついていた勤務表の日付のところに指を当てると、
ドキドキとはやる気持ちを押さえながら、
花火大会の日の欄まで横にずらしていく。
―――なんで!
華子の指の先にある、
その日の陽輔の勤務は、非情にも夜勤初日。
花火大会の始まる時間帯から勤務が始まるその予定だと、
その日は花火大会どころか、
夜はひとりで過ごす淋しい日が始まる日だった。
昼夜が反対になってしまう勤務は、生活時間がすれ違う。
仕事だから仕方ないとはいえ、まだ新婚の二人には辛い勤務だった。