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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて
少し大人っぽいその髪型――…。
ちょっとだけ…。
普段と違う自分を見せたくて。
はんなりした色気が出ればいいなと、緩く左サイドに寄せて結い上げる。
小さな白い一輪花の髪飾りを耳の後ろに刺し、
完成させる。
メークは薄めにして…。
ピンクのグロスを少し口唇に載せて。
風呂上がりでしっとりとした肌に、
その薄化粧は華子のきめ細かい肌を際立たせるものだった。
浴衣の着付けは母から習い覚えたもので、
女子高出身の華子は、高校生の頃から文化祭だ、茶道の授業だと、浴衣に馴染みがあった為、案外ささっと着ることが出来る。