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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて
―――可愛い過ぎるだなんて!そんなことないのに……。
陽輔の言葉に、シュンとなっていた気持ちが上向きに変わっていくのを感じる華子。
とりたてて美人では無い自分。
馬子にも衣装ぐらいに陽輔に思って貰えたら嬉しいと思っていた。
陽輔に気に入って貰えたら――それだけで幸せなのである。
甘い呟きは、陽輔なりのリップサービスかもしれないけれど、それでも華子は嬉しくて堪らかった。
さっきまでのしぼんだ心が、みるみる花開いていく。
そっと陽輔を仰ぎ見れば、その言葉を言った本人―――陽輔も赤くなっていた。
「わっわたしは、ようちゃんと、花火見たい、デス!」
何故か華子の口調はデスマス調になってしまったりだ。
そんな華子のことが俺は大好きなんだなぁ、と改めて思う陽輔であった。