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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて

会場の河川公園は、普段は散歩やジョギングする人ぐらいしか見掛けることの無い静かな場所で。
陽輔と華子がたまにピクニック気分を味わいに訪れる場所であった。

このたくさんの人出は、一度の花火大会が地元のみんなに愛されている証拠であるのだが、
閑散としている田舎町の、いったいどこからこんなに人が集まってくるのだろう――いつもと違う、年に1度だけの賑わいに、ふとそんな疑問が湧いたりした。


人混みのせいか、いつもより歩くスピード遅い華子。

今日は浴衣で出掛けているから、履き物もそれに合わせて下駄だった。紅い鼻緒から覗く、華子の可愛らしい足。
今日は赤い鼻緒に合わせて淡い桜色のネイルが施されていた。



――――はぐれちゃ、まずいよな。




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