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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて


―――誰に声を掛けられるかわかったもんじゃない。


(何処まで行ったんだ…華子。………何で、電話に出ないんだよ)


その時…、親友だった男と良く似た姿が陽輔の目に映った。


―――修司…?


華子の元カレだったその男の姿に、陽輔の背にヒヤリと嫌な汗が流れる。


―――あいつは県外に引っ越した筈だよな?


華子と別れてから。
アイツは先輩が始めた新しい事業に誘われ、北陸の方に引っ越していった筈だった。

華子との別れ方が余り良く無かった。
結局、行き過ぎた束縛で、あいつは華子の心も躯も酷く傷付けた糞野郎で―――思い出したくもないその事を思い出し、思わず陽輔は眉を潜める。


―――人違いかもしれない。
でも、そうじゃ無いかもしれない。


暫くは見る事が無いと思っていたその姿に嫌な予感が心に渦巻くのを陽輔は止める事が出来なかった。



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