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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて
―――あれ…!浴衣が‼
男の陰に隠れるようにして泣きじゃくる、その少女の可愛らしい白い浴衣に似つかわしくないようなピンクの染みが、華子の目に留まる。
華子の不注意のせいで急に止まらければならなくなってしまったその男。
そのせいで、隠れるように後ろにいたその少女は、結果前にいた男にぶつかって。
その反動で、持っていたイチゴのかき氷がこぼれてしまい、それが少女自身に掛かってしまったのだろう。
白い浴衣の胸の辺りが、じんわりと紅く湿っていた。
「あっ!ゴメンなさい!
どこか怪我しなかったかな?
痛いとこはない?
冷たかったでしょう。本当にゴメンね?」