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第3章 花火大会の夜は切なくて

華子の言葉に反応したさやちゃんの泣き声が少しだけ弱まって。

泣きながら。
つっかえながら。
さやちゃんは、華子に向かって一生懸命自分の気持ちを伝えようとお話してくれた。

ひっく、ひっくと肩をしゃくり上げながら、
自分の嗚咽で呼吸が乱れてしまい、息が整わないその姿。
涙をいっぱい溜めた瞳――その瞳には、ほのかな期待の光が宿っている。


―――まかせて。私が何とかしてあげるね！


もともと、華子のせいで起こった出来事だった。

さやちゃんは何も悪くないのだ。
私が、自信を持ってお友達に会えるようにしてあげるからね！


その気持ちを胸に、華子はさやちゃんの手を引いて歩き出した。