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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて
―――ようちゃんが自分に恐い事するはずがないもん。
でも、相手は修司ではなく陽輔だ。思い通りにならないとすぐに華子を大声で威嚇していた修司とは違う。
陽輔を信頼しているからこそ、怒りに触れても安心できる華子がいる。
それより、自分の足の傷を見た直後に、ふいに翳った陽輔の瞳―――なにかに傷付いているようなそんな表情の方が気になってしまう華子だった。
***
しばらくしてリビングに戻って来た陽輔の手には洗面器が握られていた。
怪我をした華子の足を綺麗にするつもりなのだろう――手にした洗面器の中にはぬるま湯が張られ、その湯の中にはタオルが入っていた。