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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて
その浴衣の端に手をのばしそうになるのを、華子は怪我をしているのだからと…そう自制し、陽輔は、華子の足首から足の甲、足裏と順番に拭き進めた。
陽輔の手のなかにすっぽりと収まってしまいそうな程小さな足。それは、男の自分と全く違うもので。まるで子どものそれのような足は可愛らしかった。
―――小指の足の爪…ほとんど無いな。
温かいタオルが気持ちイイのか、足指の間を拭く度に華子の躯がにピクンっと動いて。足の指が微かに丸まる。
先程は子どもみたいだ―――そんな風に小指に関して思った陽輔だけれど、しどけなく浴衣が着崩れてしまっている華子の姿は、既に子どものそれでは無い。
華子の足の指の一本一本にペディキュアが施されているのが可愛らしかった。
鼻緒に似合う様にとピンク色に塗られた爪はまるで砂糖菓子のようで、
――――ふいに、口に含みたい衝動に駆られる。