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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて
そのことを口にできないでいる陽輔の、華子を見つめる瞳には、やるせない気持ちが溢れていたのだけれど、身長の低い華子の目線には届かない。
「髪の毛…乱れてる。髪留めも無い。華子はいったい、どこで何をしてたの。」
「あっ、あのね、髪留めは…――――きゃあ」
陽輔に抱き締められている華子の躯。
ぎゅっと抱き締められているその躯に、陽輔の方から躯を預けられ重みが掛かる。さっきの体制とは反対な体制に、結果、華子の躯のバランスが崩れた。
結果、弾みで床に倒れ込む。
陽輔が華子を押し倒したような体制になり、少しめくれた前の浴衣合わせからは、華子の膝頭がチラリと見えていた。
「ごめん、今退くね。」
陽輔の下から脱け出そうとする、華子の下半身の着衣は動く度に乱れて。たまに顔を覗いて白い太ももが眩しい。
―――逃がさない。
躯を起こそうとする華子を陽輔は片手で制すると、そのまま乱れた浴衣の合わせに手を差し込んだ。