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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて

 
「ほら、華子。目が泳いでる」
「え…」
「俺に内緒で、いったいなにしてた」
「それはっ――、」
「…実は、修司に会ってた、とか、……なんて、な」
「っ、ちがう、ちがうよ、ようちゃん!
 私が一緒にいたのは―――」
「ほら、嘘ついてた」
 
 
 陽輔の口にした“誰”っていうのが修司を意味しといた事を知り、思わず口走ってしまった華子。
 本当はもっと違う形で説明したかったのに――…そう思う華子けれど、もうそれはあとの祭りで。
 
 “――――なんて、な”修司の名前をだした後の陽輔の皮肉めいた笑み。
 その笑みが、瞳の奥の不安の原因であることを物語っている。
 
 早くさやちゃんとの事を説明し、誤解を解かなきゃなのに、陽輔の勢いに押されてしまい、華子はなかなか口にするタイミングを掴めずにいて――…。
 
 

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