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だ〜いすき!
第2章 熱に溺れて…七夕の願いごと
伸ばした華子のその手を包み込む陽輔の大きな手に、安心感を覚える華子がいた。
――ひんやりして気持ちイイ―…。
でも、どうして冷たいんだろう?
伸ばした手をそっと握り返してくれたその質感は確かに陽輔のものなのに…。
いつもなら自分より体温が高い陽輔の手が冷たいことに華子は少しに違和感を感じて。
そこにいる陽輔を確かめるかのように、その少しゴツゴツした長い指に自分の細い指をそっと絡めた。
「どうした?華子」
陽輔の指にその指を絡めて。
ギュッと力を込めた華子の手の温度。
その熱。
二人の指が重なっている場所。
その指の触れているところに掛かる圧に華子の不安な気持ちを感じて、陽輔は華子の顔を覗き込んだ。
ゆっくりと首を横向きに回し、陽輔の方を見た華子。
その陽輔を見つめる華子の瞳は熱っぽく潤んでいる。
「…ん、ふぁ」
躯の内側に燻っている熱が出口を求めてせりあがってくるのを感じて、華子は思わず熱い吐息を洩らした。
――――色っぽい、な。
具合が悪い妻に対し、こんな気持ちになるなんてどうかしている。
乾燥してカサついた華子の唇。
その渇いた赤が水分を求めて喘いでいた。