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だ〜いすき!
第2章 熱に溺れて…七夕の願いごと
「…はな?」
着替えさせた方が良いだろうと思い、取りに立ち上がろうとした陽輔だった。
その手を引き留めるかのように自分の手に絡められた華子の手に力が籠る。
「…ヤ。……もっ、と…。」
少し声が出るようになり、か細い声で陽輔を頼る華子。すがる様な瞳で"もっと…"――そんな言葉を口にする。
水分を求めるその様子は、まるで捨てられた子犬のようだ。
陽輔しか頼るひとがいない。
己を信頼きったその華子の寄る辺ないその姿に、陽輔はぎゅっと愛しさが増した。
―――煽るな、よ…。はな。
そんな弱った姿の華子を。
陽輔は、思わずを自分の腕に抱き締めたい衝動に駆られてしまうが、さっきの病院での華子を思い出して。
ぐっと我慢し堪える。
だけど…躯は正直で。
無意識に誘っている華子の仕草に、熱く熱を持つ陽輔の躯。
具合が悪い華子に手を出す訳にも行かないよな?―――華子から、その理性を試されているかの様なその仕草に、さっきから陽輔の心は翻弄されてばかりだった。