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だ〜いすき!
第2章 熱に溺れて…七夕の願いごと
―――よう、ちゃん?
陽輔からの、包み込むような優しい口調。
自分を囲い込むようにした陽輔のその声色に、微かにだけれど、不安げな響きを感じた。
その響きが気になって。
思わず顔を上げた華子の瞳に、柔らかく微笑む陽輔の笑みが見えた。
かぶさるようにして、自分の上にいる陽輔の躰が酷く近くて。
その体温を間近に感じ、少し安心する。
―――大丈夫だよ、話してみな?華子。
大好きな陽輔の笑顔に、そう励まされた気がした。
「ようちゃんに、嫌われたくなかったの。」
―――なんで、そう思うんだ?
ぽつり。
囲いこんだ腕の下で、酷く不安げに呟いた華子の言葉に、陽輔は戸惑った。
こんなに華子が―――大切なのに。
どこをどうしたら、自分が華子を嫌うなんて考えに、華子はたどり着いてしまったのだろう。
―――恐かったか?
思わず、そう、華子に聞いてしまったのは、自分がアイツとおなじ轍を踏むのが嫌だったからだ。
それは、陽輔の方こそ、華子に嫌われたく無かったからに他ならなかった。
恐くなんか無い―――。
その言葉に――――――ホッとした。