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笑える復讐劇
第1章 憾み

こうして恋人に振られた日にパトロンと再びチャットが出来る機会が訪れたのは何とも皮肉な偶然だが、香奈恵に対する鬱憤を誰かに打ち明けたいのも事実。病み上がりの友に話す話題ではないかもしれないが、パトロンならば受け止めてくれるだろう。数秒の葛藤の後、意を決してパロトンとのチャット画面を開いた。まずは軽い挨拶の文を打ち込む。未だ溢れる激情は話の流れで打ち明ければ良い。
「大丈夫……、大丈夫……。落ち着け、和人……」
己を落ち着かせるように言葉を零し、和人は震える指で書き込んだ。エンターキーを最後に右手の小指で押せば、メッセージは無事に送信される。
自分:ばんわ 今いいかな?
打ち込んだ自分のメッセージを眺めながら、和人は落ち着きのない様子で画面を食い入るように見つめる。そわそわと両手を合わせながら指同士で遊び、右足は貧乏ゆすりを小刻みに繰り出す。
返事はくるだろうか……。そんな心配を余所に、思いのほか早く返信は届く。
「大丈夫……、大丈夫……。落ち着け、和人……」
己を落ち着かせるように言葉を零し、和人は震える指で書き込んだ。エンターキーを最後に右手の小指で押せば、メッセージは無事に送信される。
自分:ばんわ 今いいかな?
打ち込んだ自分のメッセージを眺めながら、和人は落ち着きのない様子で画面を食い入るように見つめる。そわそわと両手を合わせながら指同士で遊び、右足は貧乏ゆすりを小刻みに繰り出す。
返事はくるだろうか……。そんな心配を余所に、思いのほか早く返信は届く。

