この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
秘密
第5章 仮面の下
「あの…、お相手の方って…」


やっと楽になった沙織は気になっていた事を口にした。


「あぁ、5年位前に妻を亡くした孤独な男性57才」

「はぁ…」


沙織には西村の顔しか思い浮かばない。


「まあ、ホントにまったくその気がないなら無理強いはしないわよ」

「ホントにまったくその気がないわ」


咲子がオウム返しで答えた。


「まさか、まだあの男に未練があるっていうんじゃないわよね」


食べるのを止めた百合子が冷静に問い掛けた。


「えっ?」


二人は同時に百合子を見つめる。


「単身赴任から音信不通になった秀夫さんよ…」

「あら、語呂合わせ?」


咲子がクスリと笑う。


「あ、最後の日にたまたま会ったっけ……」

「そんな昔の話やめて」


咲子はため息をつきながら立ち上がり、急須をお盆にのせてキッチンに入っていった。
その背中に目をやりながら、百合子は小声で話を続ける。


「姉の元亭主と私、駅ですれ違ったの。…思い詰めた顔でね、私に気が付いても、あぁ、どうも…ってそれっきり…」


「え…」


百合子の話はいつも飲み込みにくい。



/216ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ