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秘密
第8章 秘密
気取った素振りで沙織に肘を突き出して見せる倉本。
沙織はそこにそっと自分の腕を通し、逞しい腕を抱きしめるようにぴったりと寄り添って肩に頭を乗せた。


「ありがとう」


倉本は礼を言い、空いた手で沙織の頭を撫でた。

このまま目をつぶっていても、どこまでも歩いて行けそうな気がする。







エレベーターから降りてくる客達とすれ違っても、沙織はもう隠れなかった。


一瞬も離れたくない


二人は見つめ合ったままエレベーターを降り、番号を確認してすぐ近くの部屋に入った。


ドアが閉まると沙織はバッグをソファに置き、すぐに倉本の胸に飛び込んだ。


「………」

「沙織…」

「このままでいて…」

「うん」


肩と背中に回された腕がきつく締まり、沙織の躰をすっぽりと包み込む。

髪を撫で、背中を這う腕の優しさと、突然たまりかねたように激しく熱くなる抱擁は、沙織がずっと待ち焦がれていたものだった。


「…逢いたかった…」

「私も」


心まで暖まる。


「沙織…」

「………」

「コート脱がないの?」

「脱がない」

「……ずっとこのまま?」

「ずっとこのまま」





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