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秘密
第8章 秘密
「…っ…」
途端に空気が変わる。
困らせるつもりの作戦は失敗し、一気に倉本のペースに巻き込まれてしまう。
「き、今日は…帰らない」
「…っ…、えっ?」
倉本が固まった。
「夫は昨日から出張なの、義母は今朝旅行に出掛けて…二人とも日曜に帰ってくるの」
「……、沙織」
「はい」
「ここを出るまで、指輪を外してくれないか」
強く抱きしめてくる倉本に、沙織は何度も頷いた。
「ごめん」
「いいの、いいのよ」
沙織は泣きそうだった。
倉本の気持ちを充分にわかっているつもりが少しもわかっていなかった。それどころかずっと傷付けていたのかもしれない…
胸が痛かった。
「先にシャワー浴びてくるよ」
倉本は沙織から離れ、バスルームに入って行った。
沙織は結婚指輪をそっと外し、備え付けのテレビのそばに置いた。
部屋には応接セットが置かれ、落ち着いた間接照明が広いベッドを照らしている。
沙織はコートを脱いでハンガーに掛け、辺りを見回しながらソファに腰かけた。
小さなテーブルの上に見つけたリモコンでテレビを付け、見るとはなしに次々とチャンネルを変える。
「…っ…」
どこを押してしまったのか、驚く沙織の目の前には、反り返った男性器に舌を這わせている女の口が大きく映し出されていた。
途端に空気が変わる。
困らせるつもりの作戦は失敗し、一気に倉本のペースに巻き込まれてしまう。
「き、今日は…帰らない」
「…っ…、えっ?」
倉本が固まった。
「夫は昨日から出張なの、義母は今朝旅行に出掛けて…二人とも日曜に帰ってくるの」
「……、沙織」
「はい」
「ここを出るまで、指輪を外してくれないか」
強く抱きしめてくる倉本に、沙織は何度も頷いた。
「ごめん」
「いいの、いいのよ」
沙織は泣きそうだった。
倉本の気持ちを充分にわかっているつもりが少しもわかっていなかった。それどころかずっと傷付けていたのかもしれない…
胸が痛かった。
「先にシャワー浴びてくるよ」
倉本は沙織から離れ、バスルームに入って行った。
沙織は結婚指輪をそっと外し、備え付けのテレビのそばに置いた。
部屋には応接セットが置かれ、落ち着いた間接照明が広いベッドを照らしている。
沙織はコートを脱いでハンガーに掛け、辺りを見回しながらソファに腰かけた。
小さなテーブルの上に見つけたリモコンでテレビを付け、見るとはなしに次々とチャンネルを変える。
「…っ…」
どこを押してしまったのか、驚く沙織の目の前には、反り返った男性器に舌を這わせている女の口が大きく映し出されていた。