この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
秘密
第4章 乱されて
「大丈夫よ。
あなたが咲かせた花を採ったりするもんですか。
うふふ…ほら、沙織さん、今はどこにも葉っぱが見当たらないでしょう?」


屈んで地表を指す咲子の指の先には等間隔に、10本程の茎だけが土からすっと伸びていた。


「葉見ず花見ず」

「えっ?」

「花が枯れてからしか葉が出ないの、そしてね、葉が枯れてすっかり無くなってから花が咲くのよ」

「……なんだか切ない組み合わせなんですね」

「そうね、…確かに」


沙織は血しぶきにも似た妖艶なその花に自分を重ねた。


毒…
私の中にある毒

ずっと隠してきたその毒で自らを蝕んでしまう前に、すべてをさらけ出し、狂ったように咲き乱れたい

一瞬でいい

この花のように…


「…悲しい思い出、想うはあなた一人、また会う日を楽しみに…、情熱…それから…」

「それは…?」


沙織が咲子を見つめた。


「この花の花言葉、素敵でしょう?」

「えぇ…、とても」


悲しい思い出…
想うのはあなた一人


胸の奥底から全身に、静かに熱が伝わっていく。

それは波紋のように指の先、髪の先にまで拡がり、胸の真ん中を更に熱くした。

燻(くすぶ)っていた小さな火ははっきりとした炎に変わり、沙織の膣に鼓動を与え、疼かせ、身を火照らせた。







/216ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ