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Re:again
第8章 【紫陽花色の雨】
早退だから有給消化は出来ないな。
でも今日はすべてがどうでもいいや。
小銭なんか捨ててやる。あたいは女鼠小僧だぜ。

「いいよ、いいよ。
レジは俺が引き継ぐわ。そのままでいいよ」

『‥店長。男前っす。惚れそうっす』

清算作業って、それなりにしんどいからね。

「あ、ねぇ。目黒君は元気?」

『……………』

今一番触れられたくないことですね。

「斎藤さんと目黒君って親戚なんでしょ?」

【なんでコイツの顔面はこんななんだ?】
店長、口に出さなくとも心の内がだだ漏れっす。
小銭投げつけてやろうか!

『‥遠縁だから、ほとんど他人みたいなもんっす。うちの祖母と葵のおじいちゃんがイトコ同士なんで』

私には外国の血、入ってないもん。
似るわけないじゃん。

「そうなの?目が醒めるような美形だよね~。
頭も良いし。息子の家庭教師してもらったんだけど、成績うなぎ登りでさぁ~。
短期でお願いしたんだけど、ずっとは無理かな?」

『‥さぁ。私には何とも。連絡先ご存知だったら、直接お尋ねになったらいかがでしょう。最近、忙しい様子ですけど』

「あ~。やっぱり無理かな~。一回、派遣先の方にお願いしてみたんだけど断られちゃって。
いいや。今度会ったら訊いてみる。
あ、目黒君、彼女も可愛いね!お似合いだった」

な ん で す と

『彼女…?』

「知らなかった?
ここら辺に住んでるんでしょ?
家が近いみたいよ」

『…………………』

へーぇ。ほーぉ。
彼女。可愛い彼女ねぇ。
あの葵と並んでも見劣りしないお似合いの彼女ねぇ。
ここら辺に住んでる彼女ねぇ…。

「あれ?斎藤さん、また瞬き忘れてるよ!
顔色も悪いし‥大丈夫?
早く帰った方がいいよ。
ごめんね。引き留めて‥明日、出勤になってるけど具合悪かったら早めに連絡して。
気をつけてね!」

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