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Re:again
第8章 【紫陽花色の雨】
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浴びるまで呑んで正体を無くした。
へべれけになりながら葵とのいきさつ・彼女の報告をしたけどちゃんと会話出来ていたかは怪しい。
マイコは食事を勧めたが、食べたくなかった。
とにかく呑めるだけ呑んですべてを忘れたかった。

爽介から電話が掛かってきたので要領を得ない話をした。
会話の内容は深く覚えていない。
迎えにきてやろうかと言われたけど、断った。
マイコに前日に言われた通り“寂しいから抱いて欲しい”だなんて虫が良すぎる話だ。
そして今、爽介と会ってしまったら間違いなく過ちが起きる。
なんだか昔に戻ったみたいだ、私。
もうあんな【爛れた毎日】を送ることはないかと思っていたのに―

大人になったはずなのに、どうしてこんなに馬鹿なんだろう。
どうしてこんなに寂しいんだろう。

*****

二日酔いのまま朝から出勤した。
隠し切れない酒臭さ。
体調不良で早退した女が翌日粕漬けのような香りを発散させているのはどう考えてもおかしいけど、それについては誰も触れないでいてくれた。

「生きてりゃ色々あるわよね」

お姉様から肩を叩かれる。
先輩、恩に切るっす。

せめてもの罪滅ぼしにと、狂ったように掃除に明け暮れる。
埃まみれ、汗みずくになりながら作業していると、店長に

「何か辛いことがあったら相談してね‥」

と優しく囁かれた。
これはアレですか。
腫れ物的な扱いですか。
旅行かばんで出勤したのがまずかったでしょうか?

さすがに2日間マイコの世話になるのは気が引けるな‥とぼんやりしていたらマイコが

「迎え酒しようぜ!」

と、スーパーに迎えに来てくれる。
あまりに嬉しくて手を繋いだままマイコの部屋へ。
旅行かばんをぶら下げて昭和の駆け落ちスタイル。
愛の逃避行‥。

*****
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