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Re:again
第8章 【紫陽花色の雨】
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翌日はふたりとも休みということもあり、その日の酒量は尋常じゃなかった。
焼酎を呑んだら喉が焼けた。
マイコとツイストを踊った。
ひっくり返っても楽しかった。笑った。
このままお酒を浴び続けたら葵の幸せも素直に喜べるのではないかと思った。
あの子の幸せを心から喜べるなら死んでもよかった。
‥このままお酒に溺れ続けたい。

爽介からまた電話が掛かってきた。
爽介が妙に優しくて、声を聞いたら泣いてしまった。
何を話しているのかはてんで理解出来なかったけど、言葉ももつれてうまく話せなかったけど‥爽介は電話を切らなかった。
話をずっと聞いてくれていた。

「お前って‥本当に馬鹿だな」

爽介の声を聞きながら葵の声が聞きたくなった。
私は本当に救いようがない馬鹿だ。
何だかこのままでは葵にみっともない電話を掛けてしまうような気がして、電源を落とす。

*****

目覚めると生ける屍と化していた。既に昼過ぎ。
ここ数日の飲酒で全神経がヤられてしまったらしい。
どこが痛いか苦しいか説明出来ない。
恐ろしいことにマイコはまだどぶろくを呑んでいる。

「迎え酒の迎え酒の迎え酒よ」

す‥凄まじい。
私が地獄の淵に腰掛けているならば、マイコはきっと閻魔大王の手先だろう。
結構ラスボスに近い扱い的な。くわばら。

「みちる、早く支度しないと爽介君が迎えに来るよ」

『へ?なんで?』

「だって昨日、デートの約束してたじゃん」

な ん で す と

これだからお酒は呑んでも呑まれちゃいけないんだよね~。
駄々を捏ねるが、マイコに身支度を整えられ送り出される。

「今日も泊まってってもいいよ。みちるの気が済むまでいていいよ」

マイコ‥ラスボスに近いなんて思ってゴメン。

『いや、今日は帰る。無事に全神経もイカれたし、幾分冷静になれたような気がするし‥たぶんもう大丈夫。
マイコ、ありがとう‥』

「なんのなんの。みちるの不幸が酒のツマミなんて美味しすぎるわ!
今日も爽介君とちちくりあって面倒くさくなってね!
私を精一杯楽しませてね!」

マイコ‥やはり限りなくラスボスに近いな。HP貯めようっと。

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