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Re:again
第8章 【紫陽花色の雨】
身体中の性感帯が唇に集められたようだった。
そんなに長い時間ではないはずなのに、爽介に支配されていた。
爽介しか見えなくなった。

「どうした?
俺に才能はあったかよ。《これからは女が男を染める時代》なんだろ?
早く俺をドブ川で溺れさせろよ」

*****

『爽介さん‥お願いします。もう堪忍して下さい…』

“アルコールを抜くぞ”と、爽介の一言でスポーツ三昧。
まずは軽めにボーリング。
《溝掃除》の称号を賜る。

ボーリング場に併設されたコートでバスケの真似事。
もちろんことごとく私はノロノロ生物。
早々に見切りをつけられ、若い男の子たちの中に爽介が飛び入りしスリーオンスリーを楽しんでいた。
あんなにシュートって決まるもんなんだ‥魅せますなぁ。
あっという間に男の子たちと仲良くなる爽介。
爽介チームの圧勝。
ハイタッチなんかしてるよ、鬼畜。
いつもあんな風に笑っていればいいのに。

次に大きな公園に場所を移してバドミントン。
これはどうにか私にも打ち返せる。
ただしサーブをことごとくミスするので、

「ミスした分、後で俺に尽くせよ」

どS発言。

『な‥何をしたら宜しいんでしょうか…』

爽介は流し目でにやり。
何も言われないってのもそれはそれで怖いものがありますね‥。

今度はサッカーをしているこどもたちに混ざる。
もう私は完璧に外野。
華麗なるドリブルを見せつける爽介。
こどもにも大人気。
わぁわぁ騒ぎながらミニゲームで遊んでる。

『爽介は本当にすごいねぇ。何やらせてもこなしちゃうもんね。
スポーツの天才だよ』

散々走り回ったのに、爽介は涼しい顔。
汗は掻きつつも、息は乱れていない。
スポーツドリンクを飲みながら一休み。
空は夕焼け色。
時代を経てもスポーツ馬鹿は健在。

「いや、もう無理だな。若くねぇ。足腰にくる」

笑ってるけど元気そう。
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