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Re:again
第2章 【リップサービス】
*****
バシャバシャバシャ‥
もう10分ほど手を洗いまくっている。
前世はアライグマか。
爽介の強烈なキスに当てられ、化粧室に駆け込んだ。
―ずるずると部屋に帰れずにいる。
手なんか洗ったってしょうがない。意味ない。
それでも洗わずにはいられない。
流れ落ちる水の冷たさによって、正常な判断が戻ってきてくれることを密かに願う。
異常な速さで刻まれる鼓動。
頬の火照りはなかなか引いてくれない。
本当は化粧も何もかも
洗い流してしまいたい。
だけどいきなりスッピンさらすのもな‥
【なんだコイツ?どうしてスッピンになったんだよ】
って思われちゃうよな。それもアリかな。
部屋に帰って更に酒池肉林状態になっていたらどうしよう‥。
その時は一応、マイコだけ救助してトンズラしよう。
あれ?それとも余計なお世話??
実はマイコも楽しんじゃってたりして??
いいや。それはマズイ。
心頭滅却。心頭滅却。
まぁ、こんな状況がはじめてではないけれど。
生娘でもないけれど。
爽介のキスを目撃してしまったことに打ちのめされていた。
爽介とは赤ちゃんの頃からの幼なじみ。
物心ついた頃から中学生の間までずっと、私はあのキス魔に夢中だった。
駆け引きなんて到底出来なかった。
とにかく爽介が大好きで 大好きで 大好きで
そばにいられるだけで幸せだった。
そしてこれは爽介も知らないことだけれど。
おそらく、高校3年間も私は爽介に惚れていた。
違う男たちと付き合いながら、心の奥では爽介だけを求めていた。
なんたる屈辱!
私はあのキス魔に“学生時代12年間+幼児期”という目眩を覚える年月の間、夢中だったことになる。
青春時代をがっちり爽介にコンプリートされている。
オリンピックが何回開催出来るんだよ‥。
よし!部屋に戻る覚悟を決める。
どのみち荷物を置いてきてしまっているし、気の良いマイコに一言断っておかなくちゃ。
気配りタカシにも労いのひとつ掛けなくてはバチがあたる。
バシャバシャバシャ‥
もう10分ほど手を洗いまくっている。
前世はアライグマか。
爽介の強烈なキスに当てられ、化粧室に駆け込んだ。
―ずるずると部屋に帰れずにいる。
手なんか洗ったってしょうがない。意味ない。
それでも洗わずにはいられない。
流れ落ちる水の冷たさによって、正常な判断が戻ってきてくれることを密かに願う。
異常な速さで刻まれる鼓動。
頬の火照りはなかなか引いてくれない。
本当は化粧も何もかも
洗い流してしまいたい。
だけどいきなりスッピンさらすのもな‥
【なんだコイツ?どうしてスッピンになったんだよ】
って思われちゃうよな。それもアリかな。
部屋に帰って更に酒池肉林状態になっていたらどうしよう‥。
その時は一応、マイコだけ救助してトンズラしよう。
あれ?それとも余計なお世話??
実はマイコも楽しんじゃってたりして??
いいや。それはマズイ。
心頭滅却。心頭滅却。
まぁ、こんな状況がはじめてではないけれど。
生娘でもないけれど。
爽介のキスを目撃してしまったことに打ちのめされていた。
爽介とは赤ちゃんの頃からの幼なじみ。
物心ついた頃から中学生の間までずっと、私はあのキス魔に夢中だった。
駆け引きなんて到底出来なかった。
とにかく爽介が大好きで 大好きで 大好きで
そばにいられるだけで幸せだった。
そしてこれは爽介も知らないことだけれど。
おそらく、高校3年間も私は爽介に惚れていた。
違う男たちと付き合いながら、心の奥では爽介だけを求めていた。
なんたる屈辱!
私はあのキス魔に“学生時代12年間+幼児期”という目眩を覚える年月の間、夢中だったことになる。
青春時代をがっちり爽介にコンプリートされている。
オリンピックが何回開催出来るんだよ‥。
よし!部屋に戻る覚悟を決める。
どのみち荷物を置いてきてしまっているし、気の良いマイコに一言断っておかなくちゃ。
気配りタカシにも労いのひとつ掛けなくてはバチがあたる。