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第8章 【紫陽花色の雨】
「――ひと違いしているんじゃないの‥オレが誰なのかわかってる?」



―私を助けて。私を殺して。
私はそう、《彼》に懇願した。
《彼》の心をすっかり壊した後で《彼》に私の首を締めさせた。




人影がまた唇だけの愛撫を始めた。
ぶつけられるだけだった勃立した一部は、足首に擦りつけられていた。
一度も触れられていないのに、爽介を毎晩受け入れた秘処はすぐにトロリと熱くなった。

『葵……私を殺して……』

人影の身体がわずかに反応した。
私の足元にいた人影が長い時間を掛けて顔に近付いてくる。
人影の柔らかな髪の毛に触れた時、桃の香りは人影自身から発せられていることに気付いた。
耳朶にわずかに香水が吹き付けられている。
私はその香りに、人影の頬の感触に溺れた。

暗闇の中で人影だけが色彩を持っているように鮮やかだ。
人影の肌は青白くなまめかしい。かすかに光っているようにさえ見える。
胸も腕もどこもかしこも陶器のようになめらかで、無駄な体毛がない。女性の肌のようだ。
性別を証明するのは茂みに覆われた密かな場所のみ。
中性的な肌と性別を証明する部分がアンバランスで官能的だった。

―なんて綺麗なんだろう。

男女どちらの性別を兼ね備えた、またはそのどちらでもない宗教画の天使を思い起こさせた。
その不思議な身体と肌にいつまでも頬を寄せていたかった。

心ゆくまで私は人影の身体を貪るように見上げた。
人影は私の乳房、鎖骨に口付けを落とす。
私のお腹に勃立した一部が擦りつけられた。
扱く度に、人影の唇から甘い吐息が洩れた。

『葵…葵…葵…』

―会いたかった。私の天使。

人影が切なげに喘ぎながら囁く。

「―――いいよ。オレが殺してあげる」

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