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Re:again
第8章 【紫陽花色の雨】
「―あと2ヶ月もすればオレは二十歳になる。
合法的に飲酒も喫煙もその他もろもろの権利が認められる。責任といっしょにね。
みちるちゃん、それがどういうことなのかわかる?
みちるちゃんといっしょにお酒が呑めるよ。
あなたが望むならオレは煙草も吸うよ。
みちるちゃんが望むことなら、何だってしてあげる」

『葵に煙草は似合わないよ』

「‥そうやっていつまでもこども扱いしないでよね‥それに最近、“外出先の禁酒令”が破られているのはどういうこと?」

『あれ?葵に禁酒令の話なんてしたっけ?』

葵が深いため息をつく。

「‥何言ってるの‥
オレが約束させたんじゃない。みちるちゃんは相当酒癖が悪いから。あんまり強くない癖にいつも限界を越して呑んじゃうでしょう?‥酔っ払うとすぐ脱いじゃう癖自分で気付いてる?…」

『えっ?!私、脱ぐの?!』

「‥そうだよ。すごーく目に毒。泥酔したあなたがオレをどんなに悩ませたか知らないでしょう?
いたいけな思春期のオレをどんなに苦しめたか‥裸のあなたに服を着せて、時にはシャワーを浴びせて、布団に寝かせて‥何事もなかったかのように朝、“おはよう”って接するのがしんどかったか。みちるちゃんは本当に何でもかんでも忘れちゃうんだもん……」

ここにも私の被害者が‥。
今も昔もお世話を掛けております。

『ごっ‥ごめん葵……』

「‥お願いだから呑み過ぎないでよ。心配でおちおち眠れないじゃない‥どこかでみちるちゃんがあられのない姿で眠ってるんじゃないか、酔い潰れてるんじゃないかって‥それから…」
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