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第9章 【ウィークエンドはあなたと】

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7/2(wed)10:00

今晩の真央のリクエスト“豚肉のしょうが焼き”のために下拵えを済ませる。
食べ盛りギターキッズにすぐに出せるよう、きんぴらごぼうや厚切りベーコンの簡単肉じゃがなどを作り置きする。
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7/2(wed)15:00

「みちるちゃん久しぶり～」

気配りタカシがスーパーに来店。

『あ！タカシ君久しぶり‥って目、どうしたの？！』

眼鏡の奥の眼帯タカシ。痛々しい。

「昨夜爽介と孝介と俺で呑み会したんだけど‥酔っ払った爽介に技を掛けられて、孝介にあらゆる急所をエアガンで撃たれたんだ。アハハ」

笑ってるけど笑い事じゃないよね‥？

『だっ‥大丈夫？お大事にね…』

「孝介は他人が嫌がったり痛がる姿を見ると興奮する性癖らしいから…エキサイトしちゃって。俺の頭、もう少しで蜂の巣になるところだったよ」

スゲー迷惑な性癖！！

『気の毒に…ふたりにがっちりホールドされちゃうなんて‥』

「みちるちゃんこそ‥何か困ったコトがあったら連絡してね！
―俺を頼って‥。
今度ごはんでも食べに行こうね！
俺、週末ならいつでも空いてるから！」

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7/2(wed)20:30

コンビニのバイト上がりの真央と落ち合い、帰宅する。
ふたりで仲良くアイスを食べながら階段を上がると、真央の部屋の前で爽介が煙草を噴かしていた。
私たちの姿を認めるなり、鬼の形相を浮かべた爽介が真央の首を締め上げた。

「孝介の次はお前か！オカマだと油断してたら間男かよ？！間男真央か～！！！」

だじゃれを叫びながら末っ子をシメる爽介。

『違うよ！！止めなよ！！真央ちゃん死んじゃうよ！！』

顔が白くなった真央を救出する。

「肥やしの心配は杞憂ではなかったようだな！カワイイ末っ子までくわえ込みやがって‥この～ブサイクメス豚ミカヅキモめッ！！！」

強烈なデコピンを食らわされる。