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Re:again
第9章 【ウィークエンドはあなたと】
*****
7/4(fri)20:30
「ミ~コ~!!」
仕事を終え、裏口から出てきたところで真央と遭遇する。
Tシャツにミニスカート。ニーハイソックス。すべて黒づくめだった。スニーカーはハイカットでゴールド、ニット帽は白×黒のボーダー。耳のようなものがついている。
髪の毛は2つ結び。
とっても可愛い。
八重歯を覗かせながら、私の手をキュッと握る真央。
背中に楽器を背負っている。
『真央ちゃん!一昨日はごめんね。合鍵、わかった?』
爽介の部屋に行ったので、合鍵を封筒に入れ郵便受けに入れておいたのだ。
「うん。メール見たから大丈夫。ライヴ決まったぞ。次の日曜日。21時からスタート!
な、来る?」
『う~ん。週末は葵と過ごす約束をしているんだよね‥土曜日に帰ってくるから』
「葵もいっしょに来るのはダメ?俺、今度はギターも弾くんだよ。ダメ?途中からでもイイ。ちょっとだけでも見に来いよ。ダメ?ダメ?」
小動物のような眼差し‥あ‥あかん!何でもかんでも了承したくなる。
胡散臭い数珠だとか、バカデカイ絵画だとか薦められるがままに買いたくなる。
土地の借用書だとか戸籍謄本だとか実印まで預けたくなってくる。
真央に手を握られ、頭がグラグラし始めた頃、耳をつんざくクラクションとハイビームを浴びた。
「ゲッ。爽兄!!!」
黒いタンクトップに膝丈の色あせたジーンズ。革のサンダル。
どデカイ黒縁フレームの茶色いサングラスを掛けた爽介がゆらゆらと運転席から降りてくる。
無表情だった。
「………パイプカットの心構えは出来たか?間男」
「ミーコ!パス!!」
真央に楽器を託された瞬間、真央と爽介の追い掛けっこが始まった。
『は‥速い……』
スポーツ馬鹿の血を受け継いだのか、真央も相当に脚が速い。
暗闇の中の駿足兄弟。
忍者か‥?
「紛らわしい格好しやがって‥今日こそは兄ちゃんがお前の性別をはっきりさせてやろう」
「イテェ!痛い痛いごめんなさい、爽介兄ちゃん!!僕が悪かったです!ごめんなさい!!許して下さい!!
去勢は勘弁して下さい!!」
軍配は爽介に上がった。爽介に捕獲され、股間をわしづかみされる哀れな真央。
涙を流して痛みを堪えている…。
7/4(fri)20:30
「ミ~コ~!!」
仕事を終え、裏口から出てきたところで真央と遭遇する。
Tシャツにミニスカート。ニーハイソックス。すべて黒づくめだった。スニーカーはハイカットでゴールド、ニット帽は白×黒のボーダー。耳のようなものがついている。
髪の毛は2つ結び。
とっても可愛い。
八重歯を覗かせながら、私の手をキュッと握る真央。
背中に楽器を背負っている。
『真央ちゃん!一昨日はごめんね。合鍵、わかった?』
爽介の部屋に行ったので、合鍵を封筒に入れ郵便受けに入れておいたのだ。
「うん。メール見たから大丈夫。ライヴ決まったぞ。次の日曜日。21時からスタート!
な、来る?」
『う~ん。週末は葵と過ごす約束をしているんだよね‥土曜日に帰ってくるから』
「葵もいっしょに来るのはダメ?俺、今度はギターも弾くんだよ。ダメ?途中からでもイイ。ちょっとだけでも見に来いよ。ダメ?ダメ?」
小動物のような眼差し‥あ‥あかん!何でもかんでも了承したくなる。
胡散臭い数珠だとか、バカデカイ絵画だとか薦められるがままに買いたくなる。
土地の借用書だとか戸籍謄本だとか実印まで預けたくなってくる。
真央に手を握られ、頭がグラグラし始めた頃、耳をつんざくクラクションとハイビームを浴びた。
「ゲッ。爽兄!!!」
黒いタンクトップに膝丈の色あせたジーンズ。革のサンダル。
どデカイ黒縁フレームの茶色いサングラスを掛けた爽介がゆらゆらと運転席から降りてくる。
無表情だった。
「………パイプカットの心構えは出来たか?間男」
「ミーコ!パス!!」
真央に楽器を託された瞬間、真央と爽介の追い掛けっこが始まった。
『は‥速い……』
スポーツ馬鹿の血を受け継いだのか、真央も相当に脚が速い。
暗闇の中の駿足兄弟。
忍者か‥?
「紛らわしい格好しやがって‥今日こそは兄ちゃんがお前の性別をはっきりさせてやろう」
「イテェ!痛い痛いごめんなさい、爽介兄ちゃん!!僕が悪かったです!ごめんなさい!!許して下さい!!
去勢は勘弁して下さい!!」
軍配は爽介に上がった。爽介に捕獲され、股間をわしづかみされる哀れな真央。
涙を流して痛みを堪えている…。