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第9章 【ウィークエンドはあなたと】
*****

もうそろそろ壁時計が23時を回ろうとしている。
明日は9時出勤。のんびりはしていられない。
時計を見つめながら、もそもそとお皿を空にしていく私。
葵、私ちゃんと食べてるよ。美味しくはないけど。

目の前にはマッコリをツマミにハイボールを呑むマイコと、ウーロン茶しか呑んでいないのに妙に陽気な爽介。
私には相槌なんかしないのに、マイコにはするんだね。
意外と聞き上手なんだね…。私の話なんか無視する癖に。
なんだか美男美女でお似合い‥それに爽介がマイコの巨乳を凝視している。
酔っているせいか、マイコの瞳が潤んでいて色っぽい。
溜め息がこぼれた。

『私‥帰る。明日は朝からだし』

お札をテーブルに置く。

「じゃあお開きにしますかー」

呑み足りないはずなのに、気の良いマイコが立ち上がろうとする。
マイコのこういう優しいところが好き。
だけどその優しさが、私の神経を逆撫でる。
別にいっしょに帰らなくてもいいんだよ?
ずっとふたりで楽しく呑んでれば?

爽介がお財布と車のキーを取り出す。

『大丈夫。爽介、マイコを送ってあげて。私、呑んでないし。部屋近いし。じゃあね。オヤスミ!』

爽介が何かを言い掛けて腰を浮かせた。
これ以上、お似合いなふたりを目にしたくなくて居酒屋を飛び出す。
真央をリスペクトした全力の走りを見せる私。
くの一!!

*****

夏の夜の生ぬるい空気。
ノロノロと歩道を歩く。
私はやっぱり、馬鹿らしい。
約2週間前は葵のいもしない彼女に嫉妬し、今夜は唯一の女友達に嫉妬している。

昨日、爽介を好きになるかも知れないと予感を覚えた。
過去の気持ちを思い出しそうになり混乱した。
それは葵がここにいないから?
だけど誰かが不在だからって揺らぐほど、心って軽いもの?
今の私の心はきっと、ヘリウムガスよりも軽い。
軽すぎて浮いてしまい、どこにあるのかわからない。
自分の気持ちがわからない。

葵がいないと不安になる。
爽介を目にすると、胸がざわめく。
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