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Re:again
第9章 【ウィークエンドはあなたと】
*****

7/5(sut)7:00

目覚めると携帯を握り締めたまま、半裸で畳の上に転がっていた。
どうやら深夜、葵に電話を掛けたらしい。
またあの子に迷惑を掛けてしまった…。

マイコから一言、

《みちるのバカ》

と、メールが入っていた。
その通りだと思った。

よろよろと立ち上がり、空き缶を片付ける。
冷えた水で喉を潤し、シャワーを浴びながら洗濯機を回す。
幾分頭を冷やしてから、マイコに

《ごめん。愛してる》

と、返信する。
爽介の着信は5回。無視した。

洗濯物をベランダに干して、畳の上でぼーっとして過ごした。
時間になり、葵のお下がりのウコン色のTシャツ、緑色のジャージ、すっぴんで出勤した。

*****

7/5(sut)12:00

「‥何もないわよ」

お昼時、昼食なのかサンドイッチと野菜ジュースを手にしたマイコが私のレジに並んだ。
マイコは夏物の淡いピンクのスーツを着ていて、少しだけお化粧が濃かった。
睡眠不足かも知れない。

『‥わかってる』

「わかってない!みちるが考えているようなコトは、何も無い。‥アンタって…本当に馬鹿な子」

マイコが私の手のひらをさする。マイコの指は綺麗にネイルが施されていて、ささくれのある私の指とはまったく違う。
同じ女なのにどうしてこんなに違うのだろう?

『……うん。ごめん、マイコ』

「‥船は動いたの?」

『船?』

「アンタが乗っちゃった船よ。わからない?
自分の顔を鏡で見てみな。ほとんど答えが出てるような顔してるけどね‥」

微笑みながらマイコが私の頬をつつく。

『……嫌いになった?』

「それは誰に訊いているの?
みちるが気持ちを確認したい相手は、私じゃないでしょう?
…相当落ち込んでたみたいだけど。私的には面白いから良いけどね」

マイコがぺろりと舌を出す。
意地悪な言い種に吹き出してしまう。
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