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Re:again
第9章 【ウィークエンドはあなたと】
「‥ちょっと妬かせてみたかったんでしょ。みちるが思わぬ動きを見せて狼狽えてる。
男って馬鹿よねぇ」

『ふふ。馬鹿だね‥』

「言っとくけど、私はあれくらいの酒じゃ潰れないわよ。
例え潰れても、友達の男と寝ないわよ。お下がりなんてまっぴら。
‥男は腐るほどいてもねぇ、信頼出来る女友達は天然記念物並に稀有な存在なのよ。
まぁ、ちょっとイイ男だなって思ったわよ。でもそれだけ。
…私、友達少ないのよ。信頼出来る友達はひとりだけなの」

マイコが私の頬にキスをした。
きっと、口紅がべっとりついているだろうと思った。
声を上げて笑う。
気が付けば店長、社員さん、パートのお姉様、お客様が“見てはいけないモノを見た”という顔で凍りついていた。
また声を上げて笑った。
嫌がるマイコにお返しをする。
嫌がりながらもマイコは私のキスを受け入れた。

「‥男って馬鹿だなぁと思いつつ、その馬鹿に惚れちゃう女も同じように馬鹿だよね。
どっちもうんざりするくらい馬鹿だよね‥笑っちゃうくらいに」

*****

7/5(sut)17:30

裏口から退勤しようとすると、ディープパープルのワンボックスカーが目に入る。
見つからないようにコソコソと人目を避けてお客様用の出入口から逃げる。
今日は葵が帰って来る。
少し遠くのスーパーまでトマト鍋の材料を買い出しに行った。

*****

7/5(sut)19:00

玉ねぎ、じゃがいも、セロリ、人参、ズッキーニをみじん切りにしてスープの出汁を採る。
先日の唐揚げの残りの骨付き鶏肉も入れ、野菜室の半端野菜をお茶パックにいれてお鍋に放り込む。
灰汁を丁寧に取り除く。
火の近くだととめどなく汗が流れる。
タオルを首に巻き、氷を浮かべた炭酸水にレモンを絞って飲む。
キッチンの丸椅子に腰掛け、脚をぶらつかせながらラジオを聴いた。
懐かしい曲が流れる度、ハミングする。
恋の歌が流れる時には両耳を塞いで六甲おろしを力強く叫んだ。

夏の夕暮れや宵は良い。
空が綺麗だし、いつまでたっても明るくて楽しい。葵の帰りをひたすらに待つ。
爽介の着信は3回。無視する。
拳を高く上げて、六甲おろしを唄う。
よくよく考えて、真央に断りのメールを入れた。
明日は葵とふたりだけで過ごそう。

*****
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