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Re:again
第9章 【ウィークエンドはあなたと】
白い七分袖のカットソーに透ける素材の黒いジレ、ブラックデニム、ゴツいベルト。
黒いショートブーツにライトグレーのパナマ帽。
今日も無駄にイケメンな孝介がドアの隙間から薄く微笑んでいた。
「あーそーぼ」
ヤバイ!孝介だ!!
危険を察知して、慌ててドアを締める。
孝介の身体を外に押し出そうとした時には既に手遅れ―
孝介は早くも玄関に侵入していて、頭を蕩けさせる濃厚なキスをかまされた。先制攻撃!
ふわふわになりながらもいやらしい肉厚の唇にクラッカーを突っ込む。迎撃!
「愉快な歓迎をありがとう‥出来れば水分の方が助かるけど」
咀嚼しながら孝介が唇を交わそうとする。
慌てて蜂蜜を舐めさせる。
『戦争反対!!』
「みーちゃんあのね‥口の中がパッサパサだって。喉が乾く夏場に問答無用でクラッカーを食わせるって何?
新しい拷問??しかもベタベタする‥蜂蜜?」
ムッとする孝介。押し問答する私たち。
『遊ばない!帰れ!
クラッカー食べろ!そして葵に叱られてしまえ!蜂蜜舐めろ!戦争反対!!』
「僕も戦争は反対なんだけどね‥とりあえず水分を頂戴よ」
私の唇から唾液をかすめ取ろうとする姑息なコソ泥。
無駄に整った顔を蜂蜜スプーンで殴る。
孝介が無意味なエロスを放出しながら蜂蜜を舐め取る。
スプーンを奪われ、逆に顔中に蜂蜜を塗りたくられる。ベロベロと舐められる私。
「‥もー。お馬鹿…そんなに僕が嫌なの?
爽ちゃんにすっかり身も心も籠絡されちゃったの?」
爽介と同じ色の瞳。
わずかに私の肩が動く。
「図星かよ…」
『違う!そんなんじゃない!!』
「違う‥?この前会った時と全然顔が違う。そんな顔して隠せてるって思ってるの、自分だけだよ?
心の中がだだ漏れじゃない」
孝介が感情の読めない瞳で私を見下ろす。
途端に居心地が悪くなる―
「何、喧嘩でもした?その時点で白旗上げてるようなものだけどね‥あのね。好きの反対は嫌いじゃない。無関心なの。
お馬鹿さん、わかる?
関心を持たない相手には腹も立たない」
孝介に抱き締められる。蜂蜜にまみれた私の顔を孝介の舌先が這う。
腕の中でクラッカーが砕ける音がした。
「―爽介だけは止めとけよ、みちる。辛い恋になるよ。
わかってるだろ?」
黒いショートブーツにライトグレーのパナマ帽。
今日も無駄にイケメンな孝介がドアの隙間から薄く微笑んでいた。
「あーそーぼ」
ヤバイ!孝介だ!!
危険を察知して、慌ててドアを締める。
孝介の身体を外に押し出そうとした時には既に手遅れ―
孝介は早くも玄関に侵入していて、頭を蕩けさせる濃厚なキスをかまされた。先制攻撃!
ふわふわになりながらもいやらしい肉厚の唇にクラッカーを突っ込む。迎撃!
「愉快な歓迎をありがとう‥出来れば水分の方が助かるけど」
咀嚼しながら孝介が唇を交わそうとする。
慌てて蜂蜜を舐めさせる。
『戦争反対!!』
「みーちゃんあのね‥口の中がパッサパサだって。喉が乾く夏場に問答無用でクラッカーを食わせるって何?
新しい拷問??しかもベタベタする‥蜂蜜?」
ムッとする孝介。押し問答する私たち。
『遊ばない!帰れ!
クラッカー食べろ!そして葵に叱られてしまえ!蜂蜜舐めろ!戦争反対!!』
「僕も戦争は反対なんだけどね‥とりあえず水分を頂戴よ」
私の唇から唾液をかすめ取ろうとする姑息なコソ泥。
無駄に整った顔を蜂蜜スプーンで殴る。
孝介が無意味なエロスを放出しながら蜂蜜を舐め取る。
スプーンを奪われ、逆に顔中に蜂蜜を塗りたくられる。ベロベロと舐められる私。
「‥もー。お馬鹿…そんなに僕が嫌なの?
爽ちゃんにすっかり身も心も籠絡されちゃったの?」
爽介と同じ色の瞳。
わずかに私の肩が動く。
「図星かよ…」
『違う!そんなんじゃない!!』
「違う‥?この前会った時と全然顔が違う。そんな顔して隠せてるって思ってるの、自分だけだよ?
心の中がだだ漏れじゃない」
孝介が感情の読めない瞳で私を見下ろす。
途端に居心地が悪くなる―
「何、喧嘩でもした?その時点で白旗上げてるようなものだけどね‥あのね。好きの反対は嫌いじゃない。無関心なの。
お馬鹿さん、わかる?
関心を持たない相手には腹も立たない」
孝介に抱き締められる。蜂蜜にまみれた私の顔を孝介の舌先が這う。
腕の中でクラッカーが砕ける音がした。
「―爽介だけは止めとけよ、みちる。辛い恋になるよ。
わかってるだろ?」