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第10章 【微熱への処方箋】
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《健康第一(爽介)》

《家内安全・商売繁盛(孝介)》

《ムキムキになれますように(真央)》

真央は短冊の願い事を散々兄たちに詰られ、

《仮性包茎が治りますように(真央)》

と爽介に勝手に願い事を変えられていた。
真央はべそをかいた。
私は迷った挙げ句に

《皆が幸せになれますように(みちる)》

と書いた。
これが不評で、爽介と孝介に“また犯してやろうか”と詰め寄られる。
葵には“八方美人”と吐き捨てられた。
真央だけが庇ってくれた。
爽介に短冊を破り捨てられ、悩んで

《幸せになれますように(みちる)》

と書き直した。
これには誰も口を挟まなかった。

『葵は‥?お願い事書かないの?』

「‥オレはもう書いた…」

キッチンから届く葵の笑い声。

「んぁ?!おい肥やし!!」

爽介がピンク色の短冊を指差す。そこには大味な文字で

《ソウスケコロス(あおい)》

と殴り書きされていた。

「葵‥これは願い事じゃなくて犯行声明だ。お前、うちの兄貴を勝手に殺すなよ‥もし爽兄が通り魔にでも殺られてみろ。真っ先に葵が疑われるぞ‥」

真央が呆れた声。
うふふと葵が笑っている。

「目黒君、もっとオブラートに包みなよ。
殺るならうまく殺らなきゃ」

孝介の声が弾む。

「孝介‥お前はどっちの味方なんだよ…」

え~?
不満そうな声を出しながら葵がやって来る。

「‥オブラート…」

んー、んー。と呟きながら何かを書きこんだ。

《ソウスケコロスケ(あおい)》

「「「…………」」」

キテ○ツ大百科的な?
オブラートの意味を履き違えてるけど、葵が満足ならば仕方がない。
これで犯行声明からは無事、脱却した。ホッ。

「なんで俺だけ名指しなんだよ‥孝介は殺さなくていいのか‥」

ブツブツ不平を洩らす爽介。

「‥次男坊は辛い。コウスケの気持ち、わかる。オレにも兄貴がいるから…」

「目黒君…」

指を絡める葵と孝介。

『葵にお兄さんなんているの?!』

「‥いる‥みちるちゃんたちの1個上。超コワイ」

『葵と似てるの?』

30歳の葵のお兄さん‥。ハンサム?ねぇ、ハンサム?

「‥教えない!みちるちゃんには絶対会わせない!
‥さぁ、七夕パーチー始めるよ…」

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