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第11章 【追憶の向日葵】
学生服やジャージで遊びに来ていた高校生の葵。
美少年が生真面目な顔をしてヘンテコなTシャツを着ているのが面白くて……

『‥確かに言ったわ。面白いからもっと着てって』

「‥でしょう?‥珍しくみちるちゃんが声を上げて笑ったじゃない。本物の笑顔で」

『‥私、それまで偽物の笑顔だったの?』

「‥さぁ。オレはそう、思っただけ‥泣いているみたいに笑うから。どうして無理して笑うんだろうって…」

『‥葵は?私に見せてくれる葵の笑顔は本物?』

七夕祭りの日にあの女の子に見せていたような笑顔を、私にも見せてくれている?

「‥教えない…」

『葵って、ツレナイ男だね。いけすかない。可愛い葵はドコに行っちゃったの?
私の可愛い葵ちゃんは』

葵が私の左胸に手を当てる。
耳元に唇を寄せて葵が囁いた。

「‥あなたの中に。今は眠ってるよ。
冬眠に入りました…」

*****

『お葬式なんだから、喪服脱がないで。格好良いままでいて』

コロッケカレーを食べながら、ふてくされる葵。

「‥みちるちゃんの前で、格好良くいたいなんて思わない。何を今更…」

『じゃあ他のひとの前では?‥』

「‥やけに突っかかる‥そういう話をしているんじゃないのに。
ヤキモチ?…」

『うん。ヤキモチだよ』

葵が大きく瞬きをする。

『私はこれから萎んでいくばっかりなのに、葵の未来は期待に満ちていて妬ましい。
葵ばっかり楽しいなんて面白くない。
いっしょにぬかるみに引き摺り込んでやりたい』

「‥何それ‥ガキ?」

葵がくつくつと笑い出す。

「‥みちるちゃんの前で体裁を取り繕おうと考えたことはありません。‥何を着ててもオレはオレ。‥何をしててもオレはオレ。
格好悪くてもいいもん。ブザマなところなんて山ほど見られてる…」

結局、葵は部屋着に着替えた。
真っ黒なTシャツには“大往生”の白文字。

『つまんないー。じゃあ私も着替えようっと』

葵が私のふくらはぎに噛みつく。

「‥そっちのご馳走はまだ味見してない。
オレが脱がせてからにして…」

*****
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