この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Re:again
第11章 【追憶の向日葵】
私のそばにいたことを、後悔していない?

「……辛かった。怖かった。心細かった。
長くて灯りもない暗いじめじめしたトンネルをひとりぼっちで歩いている気分。
出口も帰り道もわからない。抜け道もない。
時間が解決してくれる、とりあえず進むしかないと思ってとぼとぼ歩いた。
―あなたと出逢って、オレは変わった。
あなたを知ることが嬉しかった。
…だけど今はそれすらも時々辛い。
やっとトンネルを抜け出せるかと思ったのに、トンネルの先は別の新しいトンネルだったよ、みちるちゃん。

―ねぇ、青春が死んだらその次は何が待ってるの?

…正直うんざりしているんだけど‥またあなたと出逢うところからやり直しても、同じことを繰り返すだろう。
―オレには、同じ道しか選べない」

葵に腕を引かれた。
葵の腕の中にすっぽりと収まる。
あの頃の葵の面影を探す。
ふたりで動物園を創造していた頃の葵を。

「―オレの隠し事は以上。次はみちるちゃんの番。
オレはもう、大人になったよ。今ならみちるちゃんを助けてあげられる。守ってあげられる。
あなたがオレを選ばないならそれでも良いよ。遠い親戚のままでも良いし、オナペットちゃんでも良い…名称不明のままでも良いから…ねぇ、お願いだから誰のコトも選ばないで」

葵を八方塞がりにしてしまったのは私だ。
優しいこの子をがんじがらめにしてしまった。

「‥今度こそは忘れないでよ?オレの20歳の誕生日はいっしょに過ごそう。
これからもずっといっしょにいようよ‥みちるちゃん。
―オレのそばから離れるな」







*****







葵を送り届け、部屋にひとり。
最近新しく登録した番号に電話を掛ける。

『―長くお待たせしてしまってごめんなさい。
約束通り、葵をお返しします。今まで長い間、辛い想いをさせてしまってごめんなさい……』

*****
/395ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ