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Re:again
第12章 【乱・反・射】
『――好きだよ』
爽介が呼吸を止めた。
一際大きく瞳を見開いた後、今まで見たこともないような柔らかな表情で微笑む。
「俺、みちるを大切にするよ。浮気はしない。約束する」
顔中に唇を落とされる。
返事はしなかった。
出来ない約束はしない。
爽介に嘘をつかせたくない。
―この男が好きだ。
爽介が色情狂いで、天下のスケコマシだとしても。
*****
「とっておきの夜にしてやる!」
爽介はこの街一番の高級ホテルのスイートルームを押さえた。
たかだか1晩を過ごすために贅沢だとたしなめたけれど、思考回路がおかしくなった爽介は言うことを聞いてくれない。
私たちの格好を目にしてホテルマンたちが物言いたげな眼差しをしていたけれど、爽介だと気付いた途端、急に親切になった。
なんだなんだ。爽介って結局、有名人なの?
明らかに場違いな高級感溢れるロビーを抜け、“ここはまだバブルが弾けてないのか?”と勘違いする部屋に恐る恐る足を踏み入れる。
まばゆいシャンデリア。
磨き上げられた見晴らしの良い大きな窓。
ワインレッドとゴールドベージュでシックにまとめられた内装。
家具はアンティーク。
私の部屋が4つか5つは収まりそうなドデカイお部屋の奥にはキングサイズのベッド。
広々としたバルコニーからはライトアップされたイギリス式庭園と噴水を見下ろすことが出来る。
ウェルカムフルーツにグランドピアノ‥アールヌーボー調の花瓶の中には抱えきれないほどのカサブランカ。
グラスがバカラ製だと気付いて固まってしまった。
この部屋…怖い!
おちおち触ったり出来ない。
『爽介って何者‥?』
何か怖い。マフィアと繋がりとかあるの?
「ココのグループの会長が俺のスポンサー。俺、株主のひとり。
いつでも好きな時に泊まれるんだよ」
どうでも良さそうに爽介があくびを噛み殺す。
恐ろしい子…!!
時間は19時。下で食事を摂ることも可能だけれど、さすがに他のセレブな宿泊客様のお目汚しは出来ない。
ルームサービスを頼むことにする。
食べたことも見たこともないようなメニューが並ぶので、爽介に丸投げした。
フロントにスラスラとメニューを読み上げる爽介‥違和感。
この男、手慣れている‥。
ため息を1つ。
爽介が呼吸を止めた。
一際大きく瞳を見開いた後、今まで見たこともないような柔らかな表情で微笑む。
「俺、みちるを大切にするよ。浮気はしない。約束する」
顔中に唇を落とされる。
返事はしなかった。
出来ない約束はしない。
爽介に嘘をつかせたくない。
―この男が好きだ。
爽介が色情狂いで、天下のスケコマシだとしても。
*****
「とっておきの夜にしてやる!」
爽介はこの街一番の高級ホテルのスイートルームを押さえた。
たかだか1晩を過ごすために贅沢だとたしなめたけれど、思考回路がおかしくなった爽介は言うことを聞いてくれない。
私たちの格好を目にしてホテルマンたちが物言いたげな眼差しをしていたけれど、爽介だと気付いた途端、急に親切になった。
なんだなんだ。爽介って結局、有名人なの?
明らかに場違いな高級感溢れるロビーを抜け、“ここはまだバブルが弾けてないのか?”と勘違いする部屋に恐る恐る足を踏み入れる。
まばゆいシャンデリア。
磨き上げられた見晴らしの良い大きな窓。
ワインレッドとゴールドベージュでシックにまとめられた内装。
家具はアンティーク。
私の部屋が4つか5つは収まりそうなドデカイお部屋の奥にはキングサイズのベッド。
広々としたバルコニーからはライトアップされたイギリス式庭園と噴水を見下ろすことが出来る。
ウェルカムフルーツにグランドピアノ‥アールヌーボー調の花瓶の中には抱えきれないほどのカサブランカ。
グラスがバカラ製だと気付いて固まってしまった。
この部屋…怖い!
おちおち触ったり出来ない。
『爽介って何者‥?』
何か怖い。マフィアと繋がりとかあるの?
「ココのグループの会長が俺のスポンサー。俺、株主のひとり。
いつでも好きな時に泊まれるんだよ」
どうでも良さそうに爽介があくびを噛み殺す。
恐ろしい子…!!
時間は19時。下で食事を摂ることも可能だけれど、さすがに他のセレブな宿泊客様のお目汚しは出来ない。
ルームサービスを頼むことにする。
食べたことも見たこともないようなメニューが並ぶので、爽介に丸投げした。
フロントにスラスラとメニューを読み上げる爽介‥違和感。
この男、手慣れている‥。
ため息を1つ。