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第13章 【さよならの向こう側】
「‥愛するって怖いことよねぇ。
愛を受け入れるって更に怖いことだわ。
愛を受け入れるには“容器”が必要よ。
器が割れていたら、せっかく中に入れても、中身がこぼれちゃうじゃない?自分の本質が試される。
誰かを愛すことよりも、誰かの愛を受け入れることの方がよっぽど難しい」

マイコはジョッキを揺すり、おもむろに生を2つ注文した。

「‥だけどね。怖いのは皆いっしょなのよ。ひとを愛し、愛される怖さは平等なの。
“特別な存在”だと認めるんだから、恐ろしくて当然なのよ。
‥みちるはその彼を傷付けたかも知れない。だけどね、彼は彼であって爽介君じゃない。葵君でもない。
いい加減、眼を開けな。
‥みちるが生きていてくれて、私は嬉しい。
彼に死なれてどうかなってしまいそうな時、私はみちるの存在に救われた。
アンタがあの時、死なないでいてくれて本当に良かった。
皆、誰かの大切なひとなの。替えなんかないのよ。

―幸せになる資格がないひとなんてこの世にはいないよ。
誰もが皆、幸せになれるわけじゃない。
それならば尚更、幸せになれそうなひとはとっとと幸せになるべき。
みちる。‥愛情を受け入れなさい。割れてても、欠けててもいいから愛を容器に入れなさい。こぼれ落ちてしまうものは諦めるか、手のひらで受け止めなさい」

『私‥マイコにも幸せになって欲しい。
マイコが、好きなの』

「なるわよ。何、寝惚けたコト言ってんのよアンタは。はっ倒すわよ!
確かに私は大切な存在を喪ったかも知れない。心の穴は塞ぎようがない―でもね。
出逢いと別れは繰り返すの。
生きている間は、何度も何度でも巡り逢えるの。
予想外と番狂わせの連続よ。
‥もう1つ怖いこと教えてあげましょうか?
生涯で出逢う運命の相手って、ひとりとは限らないのよ。
さぁみちる、どうする?」

*****

マイコといっしょに爽介の車に乗り込み、ふたりでなぶりながら爽介の反応を見て楽しむ。
マイコを送り届け、車内で爽介の唇を奪った。

「くっせぇ!お前はどうしていちいち口が臭ぇんだよ!女の癖に相手を気遣うデリカシーはねぇのか!」

『これから臭くなっていくばっかだよ。
坂道を転げ落ちるように臭くなるよ。しまいには加齢臭もし出すよ』
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